第114回分析基礎セミナーを開催します。【九州大学】
2017.06.20
セミナー・講習会情報
九州大学中央分析センターでは平成19年より毎年定期的(年8回程度)に分析基礎セミナーを開催しています。これは機器分析の原理・基礎知識を習得してより効果的に分析機器を使用していただくことを目的とするものです。今年度のセミナーは、基本に立ち返り、原理をよく理解してより良いデータを取得し、正しい解釈ができることを目指します。今回は、構造解析に有用な分光分析について基礎から実用まで幅広く知識が得られる内容です。案内ポスターはこちら。学外の方はこちらの参加申込書をご利用ください。
◆第114回 分析基礎セミナー「原理から学ぶ機器分析【6】 表面分析」◆
【日時】 2017/7/6(木) 13:00-17:00
【場所】 九州大学伊都キャンパス・工学部第3講義室(西講義棟3F)
【主催】 九州大学中央分析センター
【共催】 九州大学ナノテクノロジープラットフォーム
【協力】 株式会社島津製作所、日本電子株式会社、株式会社堀場製作所
【内容】
13:00-14:00 X線光電子分光分析(XPS)の基礎と応用
 大気と接する表面は、バルクとはまた違った世界が広がっています。原理的に最表層から数ナノ
メータまでの情報しか取ってこないXPS分析は、それを解き明かす有力な手法の一つと言えます。
また、ケミカルシフトを読み解くことで、単なる元素分析だけでなく表面の化学結合状態をも推測
することができます。このような表面分析の手法であるXPSの基礎から応用を解説していきます。
14:00-15:00 オージェ電子分光法(AES)の基礎と応用
 試料最表面から約6nmの深さ方向分解能を有するオージェ電子分光法(AES) は,バルクとは
異なる試料表面の特性,主に組成分析,元素分布,化学結合状態分析,更にイオンエッチン
グと併用した材料の深さ方向分析も得意な装置です。本講演ではその信号計測原理から材料
分析事例を紹介します。
15:10-16:10 「電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)の基礎と応用
 試料の表面から約1mmの領域における,局所の微量元素分析を特徴とする,電子プローブ
マイクロアナライザー(Electron Probe Microanalyzer, EPMA) の信号計測原理から幾つかの
材料分析事例を紹介します。また,最近開発された軟X線分光器 (Soft X-ray Emission 
Spectrometer, SXES) を用いた材料分析事例の紹介を行います。
16:10-17:00 グロー放電発光表面分析装置GD-OESの基礎と応用
 迅速深さ方向分析であるGD-OES。水素から測定できるというユニークな特徴を持つ装置です。
原理から実際のアプリケーション例までご紹介します。