センター概要

センターの目的

 科学技術の発展にともない、分析や構造解析に用いる各種機器分析装置や、特殊な研究用試料作製のための大型装置が欠かせなくなってきています。これらの装置はその性能が高度化するにつれて年々大型となり、各講座の予算で購入できる枠をはるかに超えるとともに維持運転も容易ではありません。そこで、共同利用装置として集中設置し、専従技術者を置いて有効に利用することが望まれます。また、近年では境界領域の研究が盛んに行われるようになり、共同利用の必要性はより一層強まっています。
 本センターは、このような状況に鑑み、自然科学系分野の研究教育上必要な試料、あるいは物質の分析および特殊研究試料作製を行うための学内共同利用施設として、昭和57年4月1日に設置されました。
 本センターは、下記の業務を行うことを目的とし、本学における高度の研究および教育態勢の一層の充実のために、逐年その機能を充実、強化していく予定です。

  1. 大型高性能の分析装置および測定装置を集中設置し、専従技術者の保守運転のもとにそれらの効率的共同利用をはかる(共同利用)
  2. 依頼に応じて迅速確実に各種の分析および測定を行いデータを提供する(分析サービス)
  3. 高度の分析および試料の作成に関する研究と指導、教育を行う(研究および教育)

センターの概要

 センターの共同利用装置としては、センター(筑紫地区)には状態解析機器を中心に、例えばX線光電子分光分析装置、オージェ電子分光分析装置、赤外分光分析装置、4軸型自動X線回折計、集中法粉末X線回折計、光交流法比熱測定装置、超伝導核磁気共鳴装置、超高圧物性測定装置などの43装置が、また伊都地区(分室)には表面観察機器を中心に、例えば多様な走査型電子顕微鏡群、超伝導核磁気共鳴装置、ICP質量分析装置などの54装置が所管および登録されています。さらにこれらの多くの機器は学内外に広く共同利用に供されています。今後、さらに各種の装置を整備充実する予定です。
 また、センター報告、センター案内、センターニュースなどの発行や関連図書の整備によって利用者への情報を提供して共同利用の円滑化を促すとともに、高度な分析や試料作製法に関する講演会あるいは講習会を随時開催しています。

センターの事業

  1. 分析装置および試料作製装置などの共同利用
    当センターでは、センター所管および各部局から登録された分析装置や試料作製装置などの利用依頼に応じています。利用方法については利用料金のページを御覧下さい。
  2. 分析および試料作製などの相談
    分析および試料作製などに関する質問や相談に応じる窓口を開設しています。
  3. 講習会、講演会、研究会などの開催
    学内、学外の講師を迎え、分析化学、機器分析、試料作製などに関連した諸問題について講習会、講演会、研究会などを随時開催しています。
  4. 図書、スライドなどの閲覧および貸出
    分析化学、機器分析に関する便覧、データ集、分析化学教育スライドなどを常備し、閲覧および貸出に応じています。
  5. センターニュース、センター報告、センター案内の発行
    センターニュースは年4回発行し、新規の分析装置および試料作製装置などの紹介のほか、センターの事業についての最新の情報を掲載しています。
    センター報告は、年1回発行し、機器分析の進歩に関する総説やセンター利用者などによる研究成果を掲載しています。
    センター案内は適宜発行し、センター所管および登録機器やその利用方法などセンターの全般的な運営に関する事項を掲載しています。

センターの配置と建物

センターの建物(面積1,340平米、3階建)は、筑紫地区の大学院総合理工学研究院C棟の南西側にあり、24室から構成されています。また伊都地区(分室)は、ウエスト3号館工学系研究教育棟Ⅲ(伊都地区、面積393平米)内にあり、15室から構成されています。